活況

 2015.5.15(金曜)音楽家哲学詩人法社会学者てっちゃんの株式教室(中央兜町音楽出版社、元東京経済企画室)

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 <8年前の志布志事件に思う>
2003年4月の鹿児島県議選を巡る選挙違反事件(志布志事件)で無罪が確定した元被告ら17人が、国と県に2億8600万円の損害賠償を求めた訴訟で、
鹿児島地裁は15日、国と県に総額5980万円の支払いを命じる判決を言い渡した。吉村真幸裁判長(川崎聡子裁判長代読)は「自白を強要した警察の取り調べは違法。
漫然と公判を継続した検察にも合理性はない」と違法性を認めた。(毎日新聞)

 かつては、起訴されたら99%有罪確定といわれた刑事裁判ですが、このところ取調べの録音録画の全面可視化を最高検が基本方針とするなど人権擁護の傾向が顕著です。
私もNPO相談員を務めて、縁者、知人に捜査関係者が少なくはなく、日々のご苦労はよく承知していますが、大阪地検特捜部事件をはじめ仕事熱心のあまりの「勇み足」も時にはある。
検察、被疑者、双方の言い分の公平性を担保するには「全面可視化」の推進しかないように私も思う。また、調書偏重には、地裁とかでかなりの修正傾向が法廷に於いて垣間見える。
今回の志布志事件判決はまさにその一例である。

 私の所属する自由民主党の党是は憲法改正ではあるのですが、かといって自民党関係者が100%憲法改正を望んでいるかといえば必ずしも「そうでもない」。
憲法の一番の特徴は「基本的人権」にあるわけでして、戦後70年の「歴史」、すなわち「自由主義社会の擁護」にはそうした論点の基盤が欠かせない。
「民主警察」の根幹に何らかの「きしみ」が出るのではないか、かつての悪法「治安維持法」を持ち出すまでもなく、憲法改正の「先にあるもの」に国民は一抹の不安があるのです。
結論的には、実務の理論面や無機質な立件の技術的適用の観点よりも、どのように市民社会に安寧をもたらすかが公僕の責務であるはずだから、
「反社会性」における事件の現実的有責性を最重要着目点として法廷論争は展開されるべきと考察する。

 一般刑事法、行政刑事法、それぞれの立法の過程で、どのような社会的要請があって成立したものか、裁判官たるものはすべからく深く考察、思量すべきである。
また、裁判員裁判が単に「魔女裁判化」しないためにも「職業裁判官」の「経験値」が判決の「公平性、客観性」を担保する意味合いは大きい。要は「バランス」だ。
「法」は連続性、継続性、積み重ねが肝要なのであって、「自然法理念」こそが人類社会の最終的な「叡智」なのであり、倫理観こそが「世界法」と呼ぶにふさわしいものなのである。
見込み捜査の見込み外れ、見込み違いは業務遂行上の許容範囲としても、同様レベルで違法性阻却事由としての被疑者の社会信条の妥当性は正当に審理されるべきである。
憲法9条については、客観的意見として、世界で日本だけが平和でいつまでも血を流さないで済むものかどうか、素朴な疑問がある。
(法社会学者、松浦哲雄)

日経平均19732.92 +162.68
TOPIX1607.11 +15.62
東証2部指数4825.07 -13.18
日経ジャスダック2567.89 -2.50
マザーズ指数915.82 +2.82
東証1部売買代金2兆5775億円
東証1部出来高25.48億株
東証1部騰落レシオ101.82%(25日)

 <サハダイヤ続伸、プロルート切り返し>
米国市場ではS&P500指数が史上最高値を更新した。東証基本強気は不変なれど、小型材料系を重視する作戦に変更無し。
海外の急変事態には十分に警戒し、注意を払いたい。当面の市場環境の好転は心強い。決算終了。
欧州の金利動向、野村の投信設定への過剰期待、このままNYの「表舞台再登場」を期待していると空振りもありそうだ。

 プロルート359+53(寄り付き311、高値364)、サハダイヤ32+1(高値34)、東理113+5、Sサイエンス52+2、
ラサ工149+5、合同鉄220+6、フマキラー523+26、鈴木金属345+2、関電化798+33、新日科学809+11、
ネクスト1281+126、日ビルド351+5、東亜道路449+4、東急建設748+6、日本風力574+2、明治海運429+50、
昭和HD137+2、東京鉄552+4、アクセル1983+83、GLアジア27+1、新家工185+3、郵船384+6、
コスモ200+3、東邦ガス762+7、ブロバンタワ342+5、ミクシー5050+100、ベッド180+2、ミネベア2088+18

 <今日、私に届いたあるメルマガの転載、ご紹介>
 (たぶん、この方は私と同世代だろうと思います。あの時、苦学生の私は神田御茶ノ水界隈を400軒、朝に夕に新聞配達をしていました)

「カルチェ・ラタンの若者たち

 

 東京の御茶ノ水駅から、
 神田の古本屋街に向かう道を歩くとき、
 ふと、数十年の歳月を超え、
 遠い彼方の記憶が蘇ってきます。

 それは、1968年という政治の季節。
 日本中の多くの若者たちが、社会の変革を求め、
 激しい抗議行動を起こしていた時代のことでした。

 その頃、この御茶ノ水から神田にかけての一帯は、
 「カルチェ・ラタン」と呼ばれていました。

 1968年にフランスのパリで起きた
 学生・労働者を中心とした五月革命

 その革命の中心地であったのが、
 セーヌ川左岸、パリ大学周辺の
 「カルチェ・ラタン」と呼ばれる地区でした。

 そのフランスの学生運動の中心地にちなみ、
 この神田界隈で、そして、全国で、
 大学の中にバリケードを築き、
 「カルチェ・ラタン」と呼ばれる解放区を創ろうとした
 多くの若者たちがいました。

 しかし、すでに、そうした時代の面影さえ残っていない
 この街を歩いていると、
 ふと、一つの思いが、心に浮かんできます。

  強固なバリケード
  大学の中に築こうとした、あの若者たち。

  彼らは、本当のバリケード
  築くことができたのだろうか。

  いかなる現実によっても
  決して揺らぐことのない
  強固な砦。

  それを、何よりも、
  自らの心の中に、
  築くことができたのだろうか。

  そして、彼らは、
  気がついたのだろうか。

  本当の戦いとは、
  ひと夏の戦いではなく、
  数十年の歳月を超えた戦いであることを。

 

 2006年8月1日
 田坂広志
多摩大学大学院 教授
 シンクタンク・ソフィアバンク 代表」

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